TD勉強会

旅行流通(Travel Distribution = TD)に関する世界のニュース集
 
新着情報

2021年 4月 5日号 編集人コメント  NEW

最近の世界の主要旅行会社、航空会社、ホテルチェーンの株価(チャート5年間)を掲載する。(出典:Google Finance)

 

 

 

 

 

 

  • EXPEとBKNGの株価はV字カーブ、パンデミック以前のレベルを上回る。

  • 航空会社(DL, IAG)の戻りが遅い。 U字型か。

  • グローバルホテルチェーンはV字(とU字の中間)。 ほぼパンデミック以前に復帰しつつある。

  • 感染が収まらない欧州の回復が遅い。

 

日経4月3日は、ヘッドラインに「景気“K字型”鮮明に  3月日銀短観 機械・電機、海外回復で改善 宿泊・飲食は時短が重荷」と載せる。

ワクチンに続いて治療薬の新薬開発が加速、米国では年内にもその使用開始の可能性があるという。 “ワクチン+新薬”は、鬱積(ペントアップ)旅行需要の爆発的発生を引き起こす。 旅行は決してL字型とはならない。 K字型予想も間も無く必ず解消される。

 

気にかかるのが、一部の国で広がる“ゼノフォビア”(外人嫌い=xenophobia)だ。 米国では、我々アジア系の人たちに対する失礼千万な、憤懣やるかたない、差別や暴力が広がりつつある。

NIIKEI ASIA 4月4日は、“アジアの「憎悪犯罪」減らして” で「米民間団体 “ストップAAPIヘイト” によると、1~2月だけでも500件以上のアジア系を狙った憎悪犯罪が報告されたという。 カナダや欧州などの各都市でも、事件の増加が指摘されている。・・・ワクチンの接種が進めば、新型コロナの脅威はやがて薄れるだろう。 大切なのは、憎しみと暴力というもう一つの “ウイルス” を確実に減らすことだ」と言う。 この問題は、4月16日の菅首相とバイデン米大統領との会談の議題の一つにする価値がある。

2021年 3月 29日号 編集人コメント

「12. 旅行回復に旅行者理解が必要」が、航空会社の運航便にイレギュラリティが発生した時の乗客の対応がなっていないと言っている。 イレギュラリティによるミスコネクションや欠航に不運にも遭遇してしまった搭乗旅客は、再予約のために空港カウンターの長蛇の列に並ばせられて、長い時間イライラしながらじっと自分の順番を待たなければならない。 カウンター接客係の手作業による1対1のリアコモ(航空会社では、突発的に発生する便混乱時の再予約をリアコモ=re-accommodationと呼んでいる)では、大量のストランド旅客を効率よく処理できない。 その結果、旅客の多くが「二度とこの航空会社に乗ってやるものか!」と去って行ってしまうことになる。

 

この記事は、新規顧客獲得コストは、既存の顧客維持のそれをはるかに上回るので、このようなディスサービス(ひどい仕打ち)を放置してはいけないと説く。 旅行販売の指南書には、パーソナルなエクスペリエンスをシームレスに提供するのが旅行販売の極意であると書いてある。 そしてトラベラーズジャニーの各段階における旅行者が遭遇する障害や問題、すなわちペインポイント(pain points)を洗い出して解決することが求められる。 航空便のイレギュラリティ時のディスサービスは、至急改善を要するペインポイントだ。 『物事がうまくいかない時に乗客の世話をすることは、成功する保持戦略(retention strategy)である』と言っている。

 

たとえ航空便の遅延や欠航時のディスサービスが改善されたとしても、それだけでは終わらない。 トラベルジャーニーのダウンストリームのホテルやその他の予約の再調整が必要になるからだ。 ホテルのチェックインや会議の時間の再調整も必要になる。 したがって、トラベルジャーニーのすべての予約の再調整が必要になる。 これらのすべての再調整が実現されて初めて、指南書にある“シームレス” が完成することになる。

(トラベルジャーニーという言葉は、コンシューマージャーニーと対比して使用している。 単なる“旅程”という意味ではなく、それよりも広範囲の、旅前・旅中・旅後の全ての段階を含む言葉としてここでは用いている。)

 

 

航空会社は、旅客輸送のオペレーションよりも販売面の強化に熱心だ。 例えばIATA NDC標準を導入し、マーチャンダイジングを強化している。

jetBlueが、ホテル・レンタカー・アクティビティーを販売するサイトのPraiselyを立上げ(「2. (TJ) ジェットブルー、新旅行サイト立上げ」)、AirAsiaがBIG Rewardsロイヤルティプログラムで非航空プロダクトを取扱う(「17. VIDEO:エアアジアのロイヤルティプログラム」)。 AirAsiaは、AirAsia.comプラットフォームを介して、アジア太平洋地域の既存のオンライン旅行代理店に挑戦するという目標を掲げている。 同社は自身を“OTAチャレンジャー”と表現し、プラットフォームの収益の50%を、2024年末までにAirAsia以外のフライトからのものにするという(1月18日号の「18. エアアジアのOTAになる野心」)。 全日空は、マイルを航空券のほか旅行商品や金融商品、不動産など様々な用途に利用できる“ANAスーパーアプリ”の提供を2022年にも始め、現在は主に航空券に利用されているマイルの使い道を広げ、非航空事業の拡大を目指す(日経3月27日夕刊)。

2021年 3月 22日号 編集人コメント

Phocuswright創立者のPhilip Wolf(享年64)が3月16日急逝した。

僕をPhocuswrightのアナリストの一人に採用し、日本代表にしてくれたのがPhilipだった。 2007年3月に定年を迎えた僕は、今まで40年間も仕事して来た航空の経験と知識を生かせる仕事を継続したいと考えていた。 そこで、このオンライン旅行の調査会社が発行する定期レポートを購読していたこともあって、「PhoCusWrightの日本レップにしてくれ」とCEOのPhilipに厚かましくも頼み込んでみることにした。 これからはインターネットを使った商売が主流になると思ったからだ。 それが2007年の5月20日だった。

(2011年にNorthstar Travel Mediaに買収されるまで、社名はPhoCusWrightであった。 Philip C. Wolfの頭文字を取って考案された名前だ。)

 

もちろん、会ったこともない一購読者の僕に返事を直ぐにくれるとは期待していなかったが、案の定、彼は返事をくれなかった。 しつこく何回もメールを打った。 そして数ヶ月経った後に、「これが最後のお願いだ。 ダメなら諦める」と書いて、そのメールに「Japan Travel Market」と題したPPT 21ページのスライドプレゼンテーションと、航空会社勤務時代に共に仕事をしたSabreの米国本社の上席部長の紹介状を添付した。 なんと驚いたことに、その最後通牒とも言うべきメールを打った2007年9月30日のその日に、Philipから「Haruo、一度会って話をしよう」と言う待ちに待った返事がやっと届いた。 11月12日~15日にOrlandoで開催するPhoCusWright Conferenceに来いという。

 

格安運賃を買って、合計24時間ほどのロングホールの3回乗り継ぎ航空便でOrlandに飛んだ。 11月13日、Omni Orland ResortのConference会場の入り口でPhilipと奥さんのCarolが僕を待ってくれていた。 そしてその場で直ぐにPhoCusWrightのバッジをくれた。 「Haruo、今日からチームの一員だ」と笑顔で言った彼の顔が今でもまぶたに浮かぶ。

 

それから14年間、こうしてPhocuswrightのメンバーの一員として日進月歩で絶え間なく進化し続ける世界のオンライン旅行市場を追いかける、エキサイティングでスリリングな充実した仕事を続けられている。 Philipのおかげだ。 Philipは、僕にとって、定年後の第2の人生の恩人の一人でもある。

 

夫妻が2012年4月に東京と仙台で開催された第12回WTTCグローバルサミットに出席するために来日された折には、会議終了後の4月19日に人形町ですき焼き鍋を囲んだ楽しいひと時の思い出が浮かんでくる・・・。

 

「9. フォーカスライト創立者Philip Wolfが急逝」、「11. 飾り気のない性格、Philip Wolfを悼む」は、彼のあまりにも早い突然の死を悲しみ惜しんでいる。

海外事情 2021年 4月 5日号  NEW 
海外事情 2021年 3月 22日号 
海外事情 2021年 3月 29日号  
  1.  (TJ) セーバー、航空会社プロダクトとサービス比較テック開発

  2.  (TJ) エクスペディア、バーチャルエージェント立上げ

  3. ホテルの成功COVID戦略考慮事項

  4. 私のやり方:Hotel Treatsのパンデミック禍の増収

  5. VDEO: ホスピタリティのロイヤルティ

  6. グーグルホテル無料予約リンク、出来すぎた話?

  7. 将来を見据えた旅行:Emily Weiss. Accenture

  8. 新興企業の舞台: Staze、休暇レンタル間際予約アプリ

  9. Venza、ホスピタリティセキュリティCyberTek買収

  10. 10. パンデミックによるエアビーのサプライへの影響

  11. VIDEO: トリアド、サブスクとロイヤルティ注力

  12. グーグルマップ、AR機能追加

  13. ビッグチェア: 独HomeToGoのPatrik Andrä

  14. PhocusWire Pulse: ソーシャルメディアの新時代

  15. 私の足跡ep58:Rami Zeidan, Life House

  16. Vrbo、エアビースーパホスト対抗、レンタル競争激化

  17. 直言:エアビーはコミュニティーでなくビジネス

  18. VIDEO:航空会社ロイヤルティの価値

  19. 3月29日の資金調達記事

1. (TJ)  ワクチン、米旅行回復の最優先

2. (TJ)  ジェットブルー、新旅行サイト立上げ

3. Coupa、Pana買収

4. 第一者データ、旅行需要回復の切り札

5. 新興企業の舞台:WePlan

6. Pangiam、バイオメトリックテックのVeriScan買収

7. ホスピタリティの分散化顧客データ進展

8. 観光旅行が航空市場回復をリード、それだけではできない

9. CruiseがVoyage買収、自動運転加速

10. ホテル経営者の段階的収入回復

11. 私の方法:IHGデジタル化

12. 旅行回復に旅行者理解が必要

13. VIDEO: ロイヤルティプログラム

14. 私の足跡:ep57 - Greg O'Hara、Certares

15. 直言:旅行ブランドの真のテストはディスラプション

16. COVID-19、ホテル ベンチマーキングへの影響

17. VIDEO:エアアジアのロイヤルティプログラム

18. 3月22日週の資金調達記事

1. (TJ) Hotelworld、81%減収、エクスペリエンスに賭ける

2. ゼロトラベルの意味するところ

3. VacasaのTurnkey買収の意味するところ

4. 航空会社の需要予測のための意図データ

5. 旅行回復を刺激するツーリズム新興企業

6. エアビー決算が教える旅行者行動の変化

7. 上場電子旅行ブランドの変遷

8. 旅行ブランドのアップル・アプリクリップ利用

9. フォーカスライト創立者Philip Wolfが急逝

10. Emburse、RoadmapとDvi買収

11. 飾り気のない性格、Philip Wolfを悼む

12. トラベルズー、2020年収入半減

13. 私の足跡ep55: S. Domin, Duffel

14. パンデミックが影響する旅行消費

15. 直言:2021年はレンタルのコンソリ

16. 英GestReady、Porto Concierge買収

17. 欧州委員会、電子グリーン証明検討

18. ホスピタリティにおけるロボット

19. 3月15日の週の資金調達記事

 
旅行流通に関する世界の
ニュース集

TD勉強会は、フォーカスライトJapanが、旅行流通(Travel Distribution = TD)に関する世界のニュースを集めているサイトです。

記事の一部は、トラベルジャーナル誌(TJ)の隔週コラム「FROM THE WORLD/海外事情」に掲載しています。このサイトには、TJのコラムに掲載された記事以外の記事を、TJ発行日の3日遅れで掲載しています。

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