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旅行流通(Travel Distribution = TD)に関する世界のニュース集
 
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海外事情 7月 26日号   NEW

 

先週号の編集人コメントで、『「7. 航空会社、NDC利用で異なる販売ルート提供」を読むと、欧州と米国で、NDCの進捗状況が異なっていることが分かる。』と書いた。今週号「6. UA航空、アマデウスとNDC」では、UA航空が、NDC対応のコンテンツをAmadeusに提供開始すると伝える。そしてAA航空もすでにこれに対応していると言っている。確かに欧州の開発が少し早いようだが、米国でも展開が進んでいる。

 

「7. アップル最新機能、ホテルのチェックインに影響 閲覧第5位」は、AppleがApple Walletにホテルのルームキーを格納することができる新機能を今秋にもリーリスすると書いている。Appleは、iOS 15アップデートの一環として、Apple Walletに運転免許証や身分証明書までを格納しようとしている。そしてそのために米国運輸保安局(TSA)や州当局と交渉中だという。

 

自分もApple Walletに数枚のクレカを格納、いちいちアプリを起動させず、コンビニやスーパーなど街の買い物もスマホをかざすだけで決済し、キャッシュレスとタッチレスをエンジョイしている。7月5日の編集人コメントでも書いたが、スマホが無ければ生活がし難くなっている。

「10, アマデウス、IBMデジタルヘルスパス立上げ」も、同じデジタルID(身分証明書)の開発を伝える。

 

ソフトバンクGの投資記事が3つあった。

「14. 英銀行アプリRevolt、旅行予約プロダクト立上げ」、「17. 7月19日の週の資金調達記事」の韓国YanoljaとインドのOYOだ。

PhocusWireが今年に入ってから取り上げただけでも、ソフトバンクGの旅行関連投資会社は、目的地エクスペリエンスのKlook、自動運転Ceuise、欧州マイクロモビリティTier、中国配車サービスDidi、バスチャーターサービスBuser、シンガポールの配車サービスGrab、インドネシアTokopediaなど多岐にわたる。ソフトバンクをはじめ、投資家たちは旅行市場の再開に賭けている。

 

「5. クレイジーな需要出現の次は何?」は、パンデミック後の旅行のニューノーマルを示唆している。

海外事情 7月19日号 編集人コメント

 

「7. 航空会社、NDC利用で異なる販売ルート提供」を読むと、欧州と米国で、NDCの進捗状況が異なっていることが分かる。欧州では、LHが早くからGDSサーチャージを導入するなど直販を優先させ、その戦略の一環として、流通チャネルを拡散分散させるためにNDC開発にも積極的であるなど、NDCシンパが多いようだ。

 

GDSサーチャージとNDCは、一見、関係がないように見えるが、サーチャージを導入して直販を増やし、その上にさらにNDC を開発してGDS以外のチャネルを拡大するという、どちらもGDS外し(つまり流通経費削減)という航空会社にとって同じ流通戦略目標を有している。それに対抗してAmadeusは、この航空会社のGDS外しに対抗してNDCアグレゲーターとしての地位を強化している。

 

一方米国では、GDSサーチャージを導入している航空会社は存在しない。DLは、パンデミックに対応してNDC開発を昨年9月に中止してしまった。そして、SabreのAirline Storefrontプラットフォーム開発に協力、最近、Sabreとの契約を改定して“価値ベースの流通パートナーシップ”を発表した。

 

6月28日号「5. Delta、GDSフラットセグメントフィー放棄」が、『7月1日に発効するDeltaとSabreのこの改訂販売契約で、Deltaは航空会社-GDS商用モデル内で標準的なフラットセグメント料金を放棄し、代わりにその予約の価値(航空運賃)に基づいてセイバーに支払う料金を決定する。この動きは、Delta航空がレジャー志向のSabre Red 360と法人旅行志向のGet There予約ツールを通じてDelta Oneビジネスクラスのプレミアム座席や国内ファーストクラスなどすべてのプロダクトを表示する、より良い、より徹底的な仕事をするようにSabreを動機付ける航空会社の試みである。Deltaはまた、AmadeusとTravelportのGDSにも同じ支払いモデルを実装することについても話し合っている・・・』と伝える。

DLは、NDC開発を断念してしまったのだろうか?この記事からは、そのような印象を受けてしまうのは自分だけなのだろうか・・・?

 

「11. 航空カスタマージャーニー、離陸のずっと前に開始」に出てくる“カスタマージャーニー”とは、ウィキペディアによれば、「マーケティング用語であり、商品やサービスの販売促進において、その商品・サービスを購入または利用する人物像を設定し、その行動、思考、感情を分析し、認知から検討、購入・利用へ至るシナリオを時系列で捉える考え方である。カスタマージャーニーを設計するためのツールをカスタマージャーニーマップと言う」と解説する。

・・・ということであれば、旅行のカスタマージャーニーとは、旅行者の “旅の夢想→旅行の調査→旅行の計画→旅行” の予約の段階を意味することになる。Phocuswrightではこのタビマエの各段階を“Travel Funnel”と呼んでいる。

 

何も航空に限ったことではないが、タビマエ→タビナカ→タビアトにおける全てのfrictionsやpain pointsを除去して、各段階の旅行パーツをシームレスに繋ぎ直すことが旅行会社のマーケティングの要諦となるようだ。だから、トラベルマーケターには、各段階の旅行者の行動データを詳細に分析し、問題点を洗いざらい抽出して、そこからプロダクトの改良改善はもちろんのこと、パーソナルな旅行の提案をできるようすることが求められている。そこでは、(各段階の旅行パーツをシームレスに繋ぎ直すために)、業者間のパートナーシップや提携が今まで以上に重要になってくる。最近の記事に、パートナーシップとか提携の言葉が、やたら多く目につく所以はそこにある。

海外事情 7月12日号 編集人コメント

 

気になったニュースは、「3. (TJ) エアアジア、Gojekタイ事業買収」と「4. (TJ) ブッキング、フィンテック立ち上げ」の二つ。

 

AirAsiaは、インドネシアのデカコーンGojekのタイの事業を買収し、東南アジアにおけるスパーアプリの展開に弾みをつける。Gojekは、シンガポールのGrabと競争関係にある。そのGrabは、4月に米Altimeter Growth Corp(SPAC=特別買収目的会社)との合併による過去最大級の空箱上場を発表、年内のNASDAQ上場を目指す。

(注)4月時点では、第3四半期上場を予定していたが、米証券取引委員会の空箱上場に対する厳しい審査により、第4四半期以降に3ヶ月間の遅れを余儀なくさせられている。

今までに、ソフトバンクグループなどから100億ドル(1兆1千億円)の資金を調達。一時は、SBG孫正義会長の仲介で両社(Grab とGojek)の合併協議が継続されていたが、結局『Gojekは、5月17日、同国eコマースのリーダーであるこれもデカコーンのTokopediaとの180億米ドルの合併を発表、GoTo Groupを設立した。このグループは、ジャカルタと米国で300億ドルから400億ドルと推定される市場評価で公開することを目指している。』

(注)TokopediaはこれまでにソフトバンクグループやAlibaba Group、シンガポールの政府系投資会社Temasek Holdingsなどから総額28億ドル(約3,100億円)を調達。企業評価額は100億ドル(約1兆1,000億円)を超える。

 

Booking Holdingsは、フィンテックを立ち上げ、これを同社の“コネクテッドトリップ 戦略”の基盤にすると言う。Booking Holdingsは、2021年に優先すべき3つの戦略目標を発表している。 (1)コネクテッドトリップの促進、(2) Booking.comペイメントサービスの展開拡大、(3) 米国市場シェアの拡大である。2020年のBooking.comの総予約の22%は、統合された支払いプラットフォームで処理され、2019年の15%から増加、その数は今後も増えると予想している。そして、コネクテッドトリップの促進では、いよいよエアーの予約開始を準備する。

 

一方、Booking Holdings最大のライバルであるエクスペディアは、Peter Kern をCEOに就任させて主要な大改革を発表してから1年間2ヶ月が経った。その間、2月には、短期レンタルVrboのホストのためのFast Truckプログラムを立ち上げ、4月には、リブランドし、高級バケーションの卸売業者であるClassic Vacationsを民間投資会社のNajafi Companiesに売却、5月には、法人旅行サイトEgenciaをAMEX GBTに売却、同社との戦略提携を締結、アップルとベライゾンから幹部を引き抜き、6月にはExpedia Cruiseを立ち上げるなど・・・連続して経営の強化に励んでいる。同社は、2011年3月にAirAsiaとの合弁会社AAE Travelを立ち上げたが、2018年8月にExpediaがこのJVのAirAsia保有株式25%を6千万ドルで買収した。

 

世界で、ポスト・パンデミック後の市場の熾烈な覇権争いが開始されている・・・。

海外事情 2021年 7月 5日号  202年 7月26日号 NEW 

1. VIDEO:旅行業界の女性起業家

2. カヤック、法人旅行ソリューション立ち上げ

3. VIDEO:法人旅行、再発明

4. 規制当局、セーバーとアマデウス競走法違反審査終了

5. クレイジーな需要出現の次は何?

6. UA航空、アマデウスとNDC

7. アップル最新機能、ホテルのチェックインに影響

8. VIDEO:旅行業界、パンデミック後の社会的格差 回避できるか?

9.  新興企業ステージ:AIとブロックチェーン使用ModiHost

10, アマデウス、IBMデジタルヘルスパス立上げ

11. 持続可能なDMO:全てのサイズの目的地の将来を作る

12. 社説:新たなイノベーション、古い全てを駆逐せず

13. Leisure Pass Group、Go Cityにリブランド

14. 英銀行アプリRevolt、旅行予約プロダクト立上げ

15. Culture Trip eコマース戦略、複数日ツアー立上げ

16. VIDEO:旅行デジタルマーケティング

17. 7月19日の週の資金調達記事

1. フォーカスライトコンファレンス2021

2. VIDEO: PCW欧州Launchピッチ参加Qtravel

3. 持続可能性トラベルの評価方法

4. VIDEO:目的地の安全な再開ジレンマ

5. VIDEO:PCW欧州Summitピッチ参加FlyNow Aviation

6. SITA、持続可能性テック買収

7. 航空会社、NDC利用で異なる販売ルート提供

8. VIDEO: PCW欧州Launchピッチ参加Road.Travel

9. トリアドサブスクPlus、初のホテルチェーン契約

10. VIDEO: ホテル直販プッシュ、反対するか賛成するか

11. 航空カスタマージャーニー、離陸のずっと前に開始

12. VIDEO: PCW欧州Summitピッチ参加Pace Revenue

13. グーグル、Travel Insightツール新機能

14. エクスペディアG、Alice売却

15. 旅行メンターシップ、基本に戻す

16. Report:旅行回復、旅行者に影響して活動させる

17. VIDEO: PCW欧州Launchピッチ参加Fornova

18. 旅行保険Setoo、Patternと合併

19. 社説:COVIDレッスンを忘れるな

20. VIDEO:ある航空会社の過去18ヶ月間とその未来

21. 短期レンタルのハイテックブーム 長続きするか?

22. 7月12日の週の資金調達記事

1. (TJ) LH、旅行持続可能性マーケットプレイスSquake立上げ

2. (TJ) TravelPerk、Click Travel買収で法人旅行強化

3. (TJ) エアアジア、Gojekタイ事業買収

4. (TJ) ブッキング、フィンテック立ち上げ

5. VIDEO: PCW欧州Summitピッチ優勝Indie Campers

6. SITA、自動化が航空会社回復問題の唯一の方法

7. VIDEO: 旅行サブスクとロイヤルティーの価格

8. VIDEO: PCW欧州Launchピッチ参加Table4One

9. TUI、デジタル地上輸送トランスファー拡張

10. 旅行者データ、旅行再突入(reentry)に必要

11. VIDEO: PCW欧州Summitピッチ参加Troop

12. AA、不公平ディスプレイでSabreを訴える

13. ツアーの強い将来、準備できているか?

14. VIDEO: PCW欧州Launchピッチ参加Data Appeal Company

15. エアビー、騒音監視強化

16. VIDEO:回復と持続可能性両立できるか?

17. VIDEO: PCW欧州Summitピッチ参加Zytlyn

18. 社説: 旅客は安心を求めている

19. 旅行業界のダイバーシティー

20. 旅行とホスピタリティのテック投資優先順位付け

21. 7月5日の週の資金調達記事

 
旅行流通に関する世界の
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記事の一部は、トラベルジャーナル誌(TJ)の隔週コラム「FROM THE WORLD/海外事情」に掲載しています。このサイトには、TJのコラムに掲載された記事以外の記事を、TJ発行日の3日遅れで掲載しています。

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