TD勉強会

旅行流通(Travel Distribution = TD)に関する世界のニュース集
 
新着情報

2019年11月11日 編集人コメント NEW

「5. (TJ) オヨ、15億ドル追加調達」と「14. スタートアップに200億ドル注入」の2つの記事から、今までOYOは累計で20億ドルほどの資金を調達し、その規模は過去10年間の世界の旅行領域スタートアップ総投資額200億ドル(約22兆円)のほとんど10%を構成していることが分かる。この多額の資金調達を支えている主要投資家には、ソフトバンクのビジョンファンドが含まれる。ソフトバンクは、最近、上場延期を余儀無くされた米WeWorkに(支援策として)50億ドルを出資することを決定した。(ビジョンファンドは、すでに累計100億ドル=約1.1兆円)をWeWorkに投資している。)出資しているUberの株価も上場時より▲25%も下がっている。まさかOYOがWeWorkの二の舞なんてことには・・・? ビジョンファンドの主要投資先には、旅行関連では、OYO, Uberに加えライドシェアのGrab(シンガポール)と滴滴出行(中国)がある。

 

「15. トーマスクックと中小旅行会社」と「16. トーマスクック倒産の教訓:流通ミックス重要」は、トーマスクック(TCG)の倒産原因が、アイデンティティー(企業の独自性)・リダーシップチーム・市場のトレンド・テクノロジー戦略、の5つに重大な問題(瑕疵)が存在したためだと解説している。そして、近代のトラベルテックが進化した市場では、API、オープンシステム、提携(後述再掲)の方法によって、中小旅行会社と雖もTCGと変わらない在庫にアクセスすることが可能であると説いている。むしろ中小旅行会社の方が、小回りがきいて、経営環境の変化に迅速に対応し、社内のコミュニケーションにも優れていると書いている。また、大手ツアオペに送客をべったり依存するのではなくて、複数のデジタルチャネルを利用するチャネル管理が極めて重要だと教えている。

 

「10. テクノロジー・コンバージェンス」は、スタンドアローンの複数のシステムを繋げば(コンバージェンス/融合すれば)、より優れたアウトプットが生まれると言っている。恥ずかしながら、この言葉を初めて聞く者には即ピンと来ないが、その一例として記されている、Disney+ABS+Pixar+MarvelやViacom+Paramount Studio+CBSのM&Aによる企業の混ぜ合わせを見ると少しは理解が進む。要すれば何から何までの自前主義は(あるいは個別システムの独立させたままの寄せ集めでは)もはや通用しないので、これからはテクノロジー・コンバージェンスをよく理解して、自分に相応しいパートナーとの提携戦略(あるいは個別システムの繋ぎ合わせ)が必要だと言っていると解釈した。DisneyやViacomの場合はM&Aによりそれを実現している訳であるが、M&Aだって提携の究極的な形である。トラベル・エコシステムの発展も、ここ辺りにそのレゾンデートルがあるのかもしれない。観光MaaSだって企業間提携をベースにしている。そう言えば、TCG倒産ニュースでも提携について触れている。また「13. ブッキング、航空便予約開始」で、Booking Holdings CEOがConnected Tripと言っている。コンバージェンス、コネクテッド、融合、繋ぐが重要なキーワードとなりつつあるようだ。インターネット社会のIoTが進んでいる訳だ。

​2019年 10月28日号 編集人コメント 

Thomas Cook Group が倒産した「3. トーマスクック倒産」。デジタル化への遅 れが原因で、顧客のパッケージ離れが原因ではないと Skift の記事「14. トーマ スクック倒産後の欧州パッケージツアー」が述べている。アウトバウンド観光大 国の英国とドイツでは、国際(海外)パッケージ旅行者がそれぞれ年間 2,000 万 人存在して、国際旅行需要の 40~43%を構成すると言う。観光庁統計によると 2018 年度の海外募集型企画旅行は 191 万人なのだから、日本と比べて欧州のパ ッケージ市場は 10 倍も、とてつもなく大きいことが分かる。尤も観光庁統計は、 たったの 50 社程度の主要旅行業社の統計であり日本の市場の全体を表してはい ない。その上欧州は、欧州連合域内を国内旅行とみなして把握するべきかもしれ ないので単順な比較は困難だ。日本の国内募集型企画旅行者は 3,370 万人だ。 規模の比較は別にして、この Skift の記事では「OTA のダイナミックパッケー ジに対してパッケージの大きな利点の 1 つは、ツアーオペレーターがプロダク トとエクスペリエンスをエンドツーエンドでコントロールして、より 高 い レ ベ ルのサービスを提供できることである」と説く。そして「Ryanair 会⻑の Michael OʼLeary の発言『パッケージは終わった』は間違っている」と伝える。 この記事は、パッケージ離れが進んでいると言われている日本の旅行 業 界 に と って、誠に参考になる話だ。

「4. DMO はグーグルに勝てるか」で登場する英 DMO の Visit Greenwich が、 「自分たちが集めるローカルコンテンツは、Google のお粗末な情報とは段違い だ」とえらい自信のほどを見せている。Google より優れているとは俄かに信じ がたい話ではあるが、DMO は本来、Visit Greenwich のようにならなければな らないのだろう。日本では、Google が DMO とも協力して地方の“町おこし”に 積極的に取り組んでいる。

Visit Greenwich は VR(仮想現実)や AR(拡張現実)のデバイスを旅行者誘致 に活用すると言っている。そういえば Facebook が 9 月 25 日、VR 端末向けの 新たな SNS「Horizon」を 2020 年に始めると正式発表した。VR や AR が旅行 にも広く使われるようになる時代がやってくるかもしれない。そうなれば、パー ソナルなエクスペリエンスの旅行の新時代となる。

2019年10月14日号 編集人コメント

エアビーが上場を延期した「14. エアビー上場延期」。オフイスシェアの米デカコーンであるWeWorkの上場延期の直後の出来事である。9月18日付の日経は「事業モデルや企業統治への懸念が払拭できず、投資家からの評価が高まらなかった」と書いてある。1月には470億ドル(約5兆円)の想定時価総額を半値に落としたが投資家の懸念は払拭できなかったと言う。

5月に上場したカーシェアのUberの株価も何とか$40台をキープしていたが、最近では $30台前半におよそ▲25%も下がっている。3月上場のLyftの株価も冴えない。上場初値 $78は、9月20日 $46に▲59%も値を下げた。加州ではUberの運転手のようなギグワーカーを従業員として雇用することを義務付ける法案が準備されている。この法案が施行されれば、Uberのコストは20%も増加すると言われているのだから、ここでも事業モデルそのものが懸念されてしまうことになる。エアビーの事業モデルに懸念はないのだろうか・・・。この会社は、WeWorkやUberとは違って、少なくとも2017年と2018年にはEBITDA利益をちゃんと計上している。

 

「5. トラベル マーケティング、ミッドファンネルへの注力必要」は、アトリビューションマーケティングが重要だと言っている。旅行流通モデルの進化と共に、新たなマーケティング手法が生まれている。そういえば、カンバセーションマーケティングも登場していたっけ。

「8. 旅行計画 3.0」は、タビマエ → タビナカ → タビアトの全てをシムレスにカバーするソリューションが必要だと問うている。タビナカにおけるイレギュラリティー発生時には、ライブの自動旅程再予約が必要だと言っている。旅行流通モデルの進化が進んでいる。

海外事情  NEW  2019年11月11日号
海外事情 2019年10月 28日号
  1. (TJ) ブッキング、航空便予約開始

  2. (TJ) IATA、女性幹部登用25%へ

  3. (TJ) トラベロカ、VRツアー開発

  4. (TJ) セーバー、LCCベンダー買収

  5. (TJ) オヨ、15億ドルを追加調達

  6. 特集 東南アジア PART 1: ローコストとモバイル

  7. GDSデータ、旅行者予約行動知らせる

  8. 旅行業界における通貨と決済

  9. 将来の旅行エクスペリエンス

  10. テクノロジー・コンバージェンス

  11. 目的地、スマートフォーン使用

  12. グーグルタイムがやって来た

  13. グーグルの自動運転自動車

  14. スタートアップに200億ドル注入

  15. トーマスクックと中小旅行会社

  16. トーマスクック倒産の教訓:流通ミックス重要

  17. ゼンルーム、資金調達追加

1. (TJ)「パッケージ終焉」は誤り
2. (TJ) コー・スターが STR 買収
3. (TJ) ブリージャーで法人旅行が変化
4. (TJ) 体験予約、技術統合が不可欠
5. 法人旅行 PART 4: データ管理が出張規     定破りを最小化
6. 法人旅行 PART 5(最終回)チャネル不問     の進展
7. トーマスクック倒産
8. DMOはグーグルに勝てるか
9. ブロックチェーンと法人旅行

10.マリオットとエクスペディアがホール        セール料金で提携

11.法人旅行オンライン予約ツールの遅れ 12.バケーションレンタルのユニコーン、        ソンダー
13.ATPCO の国際市場における次世代店舗 14.トリアド、クジラとイルカ公園チケッ        ト販売中止

  1. (TJ)マリオットが1社独占契約

  2. (TJ)エアビー、20年に上場延期

  3. (TJ)シートリップがブランド改定

  4. (TJ)付帯収入、18年527億ドル

  5. (TJ)クルック、予約6000万件に

  6. 法人旅行 PART 3: テクノロジーがリスク管理を改善

  7. サイトマインダー、ホテルスワップと提携

  8. トラベル マーケティング、ミッドファンネルへの注力必要

  9. セーバー、司法省に反論

  10. ミレニアルとモバイル、T&A市場を圧倒

  11. 旅行計画 3.0

  12. 航空会社の環境対策

  13. トリアド、フェイクレビューのデータ公開

  14. 信頼と適正オプション検索がオンラインの不満

  15. 不均衡なツーリズム

  16. エアビー、手頃な価格住宅に投資

  17. ソジャーンのDMO向けco-opマーケティングプログラム

 
旅行流通に関する世界の
ニュース集

TD勉強会は、フォーカスライトJapanが、旅行流通(Travel Distribution = TD)に関する世界のニュースを集めているサイトです。

記事の一部は、トラベルジャーナル誌(TJ)の隔週コラム「FROM THE WORLD/海外事情」に掲載しています。このサイトには、TJのコラムに掲載された記事以外の記事を、TJ発行日の3日遅れで掲載しています。

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