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旅行流通(Travel Distribution = TD)に関する世界のニュース集
 
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2021年 1月 4日号 編集人コメント NEW

パンデミックで巣篭もり生活の時間が増え、インターネットの経済がますます拡大している。 自分の身近なところでは、Amazon Primeの映画やZOOMの人気がその良い例だ。 Go To Travelでは、OTA販売が急増したとも言われている。

「1. 2021年のSNS、ホスピタリティーのMVP」では、ソーシャルコマースが急増したと書いてある。 2020年第3四半期の米国ソーシャルメディアへの広告費が、前年同月比で61.7%増加したそうだ。 米連邦取引委員会(FTC)と複数の州が12月、独占的地位を利用して競争を阻害したとしてFacebookを提訴したことや、米政府が中国TikTokの米国事業の売却を命令したことを見ても、SNSの威力が確実に増加していることは間違いない。 そして、この記事は、2021年の旅行再開に向けて、爆発的に増加しているSNSを使わない手はないと言って、具体的なその利用方法を10も解説する。

 

「3. ツーリズム団体の2021年の課題」では、データ駆動型のデジタル旅行マーケティングソリューションプロバイダーSojernが書いた記事なので、多少内容にバイアスがかかっているかもしれないが、提携企業間でデータを相互に共有するCo-Opマーケティングを利用して、巣篭もり潜在旅行者に対する戦略を強化しろと言っている。

「9. ホテルの収益管理、狂騒の20年代が続く」も、2021年の収益管理にはデータ分析が不可欠であると説く。 12月7日号の「5. データサイエンスとホテル」あるいは「11. COVID-19下のレベニューマネジャー(収益管理者)」と共に、データの重要性について触れている。

 

しかしデータが重要だからと言って、2020年で経験したような激変する市場では、単にスタティックなデータを時系列にズラズラ並べてみても全く意味がない。 できるだけ幅広く関連する最新データを集めて分析し、その結果を経営幹部並びにマーケティングチームに分かりやすく伝えることが肝要だ。 『収益管理者が優れたデータのストーリーテラーになり、視覚化スキルを構築し、メッセージを簡素化して、分析の深さを理解していない可能性のある人々の注意を引くことが重要である』、『プレゼンテーションを作成する時、チャートはストーリーではなく、イラストだけである必要がある』と言っている。 そう言えば、Phocuswrightの会議イベントでは、通常の一般的プレゼンテーションは10分から15分で済ませることが慣わしとなっている。 講演者は短い時間で何を一番に伝えたいかを絞り込み、全体をコンパクトにまとめなければならない。

オーディエンスはダラダラした冗長的なプレゼンには直ぐに興味を失ってしまうからだ。 Googleが実施するプレゼンは、スライドに使用するフォントを28ポ以上、字数を何字以内、色はコレコレ・・・などと細く規定されていると聞いている。

 

2021年は、データサイエンスやデータマイニングのテックがさらに進化する年になるのだろう。 タビマエ・タビナカ・タビアトの分断された旅行の各段階で、独自のデータ収集技術を展開してパーソナルな旅行の提案をする「4. スタータップステージ: SmartNomad」のごとくが、旅行市場のニューノーマルの勝利者になるのだろうか。

2020年12月 21日号 編集人コメント

日経新聞電子版を読んでいる。気に留まった記事はクリック一つで保存できる。スクラップブックを使わなくても済むようになった。

たまたま朝のラッシュ時に出かけることになってしまったので、“密”の公共交通機関を避けてタクシーの配車サービスを利用した。 スマホで予約した時間に、自宅の前まで迎えに来てくれる。代金の支払いもタッチレスの電子マネー決済で至極便利だ。

米国本社の10数年来の知人の、退職送別プレゼントの募金集めのメールが送られて来た。入社時からの彼のメンタリングに対する感謝を込めてPayPalを使ってドルで振り込んだ。個人間の送金には手数料はかからず瞬時に振込が完了する。銀行経由の外貨送金では、オンラインでもできるようになっているけれど、面倒な送金フォームに色々記入(入力)させられて、高い送金手数料を取られ、その上送金先への振込は数日後になる。銀行経由は少額の送金には全くもって不向きだ。

その日は、数週間前にアポイントメントを貰っていた旅行会社のWeb販売担当の人とZOOMした。必要な時は画面共有で資料をお互いに見せ合いながら会議をホストすることができた。手際よく話が運び、実際のフェイスツーフェイスの面談会議よりもかえって所用時間を短縮できたようだ。

孫のピアノの動画がDropboxに送られて来た。時節柄、クリスマスの曲を弾いている。随分上手になった。

夜は、Amazon Primeの映画をApple TVを使って楽しんだ。邦画、洋画、サスペンス、コメディー、ロマンスなんでも揃っている。

なんとも便利だ。「第四次産業革命」などと大袈裟な・・・、と今まで思っていた自分が、今では、コロナの巣篭もり生活も影響しているためか、全くその通り、これは革命だと一人合点している。

GAFAの競争法違反が問われているけれど、こんなに便利にしてくれているのだから、“御用だ! 御用だ!” と追いかけ回すのは少し可哀想じゃないか。便利にしてくれているのだから、それとの引き換えにある程度の個人情報は明け渡してもしょうがない。

 

今週号でもトラベルテックの話が多く並んだ。これらのテック記事の中から“ここが重要” と思った箇所を以下に抜粋する。

「12. 航空会社変革への6つのトレンド」

『SITAはすでにセルフサービスの生体認証およびモバイル技術を実装しており、北京 やマイアミを含むいくつかの空港における出発旅客のハンドリングを自動化している。 これらは、乗客の顔が搭乗券となって、タクシーから飛行機まで流動的かつシームレスに歩くことができる “ウォークスルー” 空港体験を提供する。』

『今後数年間で、デジタルIDの開発が従来のパスポートに取って代わると予想している。』

それに加えて、健康状態を電子的に確認するHealth ETA(Electronic Travel Authority)と、様々な業界プレイヤー間で情報を安全に共有することができるブロックチェーン テクノロジーの開発も準備されている。

「15. Amazon Web Serviceの旅行ブランド回復支援」

Amazonは、『我々は皆、この特定の環境でコストを節約しようとしている。 COVIDは、世界中の企業をクラウドに向けて推進していると思う』と言う。

『スターアライアンスは、・・・すべてのデータ、プラットフォーム、ビジネスクリティカルなアプリケーションをAmazon Web Serviceに移行し、データセンターを閉鎖することで、インフラストラクチャの総所要コストを25%削減する。』

「17. プラットフォーム近代化、何故今必要」

『パンデミックの結果として、2020年までに経験したデジタルの混乱の高まりに対応して、決済プラットフォームをグローバルにアップグレードおよび近代化する企業が大幅に増加している。』

『2020年第1四半期のクラウド インフラストラクチャ サービスへの支出は290億ドル(約3兆円)に達し、昨年の同時期に比べて37%増加した。Gartnerによると、パンデミック後の必然的な景気後退にもかかわらず、クラウド支出は19%増加すると推定されている。』

「19. 2021年のホテルテック」

『テクノロジーは、2021年に旅行が再開して旅行者の信頼を得た時に、健康と安全の基準を強化するためのホスピタリティ業界が自由に使える最大のツールの1つになる。 今後数か月で重要性が増す2つの重要な要素には、非接触型決済の開発を継続するというホテル経営者の取り組みと、再開時にフルスタッフを呼び戻すことができなかったホテルを支援するための技術プラットフォームの使用が含まれる。』

「22. 2020年を生きたスタータップの4人のCEO」

4人のうちの一人、JourneraのCEO Jeff Katz(Orbitz創設CEOでSwissair元CEO )は、『フライト、地上輸送、宿泊施設など、旅行の個々の側面を1つの統合されたシームレスな旅にリンクさせるリアルタイムのデータ交換サービスを提供している。』

 

これらのトラベルテックの記事から浮かび上がって来るキーワードは、「繋がる」だと理解した。タビマエ ・タビナカ ・タビアトのトラベル・ジャーニーの全ての段階で、旅行者にサービスを提供しているプレイヤーたちが、その旅行者のデータを共有するために双方向に「繋がる」ことが必要だと言っている。そして、SITAの生体認証およびモバイル技術や、AmazonのAWSや、新興企業のJourneraのリアルタイムのデータ交換サービスが、繋がるためのトラベルテックのインフラとなっている。

 

Booking Holdingsの Connected Travel戦略しかり、Airbnbの総合旅行会社構想しかり、CASEしかり、MaaSしかり、それに航空会社のアンシラリーを販売する次世代航空会社リテーリングだって、関係を持つプレイヤーたちが繋がらなければ成立しない。協業(コラボレーション)・フレネミー・提携・協調の言葉が、この場合の同義語となるようだ。

 

ウィキペディアには、「IoT」すなわち “モノのインターネット” とは、様々な “モノ” がインターネットに接続され、情報交換することにより相互に制御する仕組みであると説明する。だからここで、ことさら(今さら)「繋がる」がキーワードなどと言うこと自体が無意味なことかもしれない。

  • 2020年12月14日号 編集人コメント

ホテル経営者が注意する旅行者進化の3つのトレンド」がパンデミックの影響もあって旅行者が変化している。今まで以上にパーソナルなエクスペリエンスを追求するハイパーパーソナル旅行者となって非接触型旅行を加速しているという。そして旅行の会社は、この変化した旅行者に対して旅行を提案するには、タビマエ→タビナカ→タビアトの全ての段階で非接触テクノロジーを導入、それらのタッチポイントから旅行者データを取得し解析して、それをハイパーパーソナルな旅行の提案に生かさなければいけないと言っている。

 

けだし、ここで言っていることは、今週号のその他の多くの記事とぴったり一致する。

「7. VIDEO: 投資家、旅行の成長機会に楽観」では、投資家の1人が、非接触型テクノロジー、パーソナライズ、サステイナビリティーに(投資の)可能性を見出していると述べている。 

「2. (TJ) トリアド、Reco完全立ち上げ」では、消費者を “旅行デザイナー(エージェント)” に接続するためのRecoのプラットフォームで、旅行計画および予約コンシェルジュサービスを提供し、パーソナルな旅行のエクスペリエンスの作成を手助けする。

「8. グーグル、目的地・ホテル・パートナー回復救済ハブ立上げ」では、Googleが、業界の利害関係者がデータに基づいたより適切な意思決定を行えるように設計された新しいツール群を立ち上げたと報道する。 ・・・といずれも冒頭の「1.」の記事に関連する。 

 

旅行の会社は、社会の中心となったミレニアム世代の若い人たちの、自分たちのライフスタイルに執拗なまでに固執して、誰よりも強いパーソナルな旅行願望を実現させる現代の新旅行者層を取り込むには、まずもって彼らのデータが必要だ。

パンデミックの影響もあって、方々でオンライン流通が増加している。 Netflix、Pelton(世界最大のインタラクティブフィットネスプラットフォーム)、 Zoom、 Amazonしかり、グローバルIT企業の業績がうなぎのぼりだ。 旅行でもオンライン販売がますます増加している傾向が見られる。 OTAは、洗練されたオンライン流通テクノロジーを駆使して、個人情報管理の規制を遵守しながら、ユーザーのパーソナルなデータをますます収集している。 これは、先週号でデータマイニングの重要性を解いていた記事「5. データサイエンスとホテル」があったことを思い出させてくれる。 そしてOTAは、それらのデータの解析によってハイパーパーソナルな旅行の提案する準備を整えている。 日本では、リアル旅行会社が店舗を削減して、本格的なオンライン販売開始に舵を切った。 何やらOTAとリアル旅行会社の境界線がぼやけ始めているようだ。

 

12月10日、Airbnbが上場した。 

「6. エアビー、緊急時宿泊施設NPO立ち上げ」、「16. エアビー、木曜日上場」、「23. Q&A: エアビー共同創立者Gebbia、IPOを語る」と3つの記事が並ぶ。 上場価格の一株68ドルに、倍以上の145ドルの初値が付いた。 時価総額は、一時1,000億ドル(約10兆円)の大台を超えた。 全てが投資家の予想を大幅に上回る大型上場となった。

 

先週号「17. エアビーに対する、上場に先立つ重要な質問」は、今後の事業へのリスクと脅威として、同社事業の中核である個人のホストとの良好な関係と、彼らのairbnb.comへの単独リストのロイヤルティの2つを継続できるかが問題となると述べていた。 プロの不動産管理業者による複数施設の複数チャネルへのリストも脅威になる。(個人のホストは2018年3月時点で37%に減少、プロのホストのリストの60%がairbnb.com以外にもリストされている。)

 

12月9日の上場前日、Airbnbは、地方政府の規制と近隣住民の反対運動が、同社事業の今後の成功継続の最大の難問であると警告した(WSJ)。

12月14日の日経は、Uberと違って企業設立後の12年間の長い期間を経た上場なので、今後の急成長はあまり望めないのではと書いている。

 

Brian Cheskyは、創業10周年で、今後10年間で累計10億人のゲストを集め、ホームシェア以外の輸送やT&Aなどの旅のエンドツーエンドの全てのプロダクトを取り扱う「総合旅行会社構想」をぶち上げた。(T&AにはAirbnb Experiencesですでに参入している) 「23.」の記事を読む限り、この構想は、Gebbiaが『現時点ではコメントはない。 我々はコアホストに焦点を当てている。 コアホスティングに戻すことに再び焦点を当てて、会社を我々のルーツに戻した』と述べている通り、かなり後退してしまっているようだ。 今後予想される成功継続へのリスクや脅威に対抗するためには、多角化はマスト必要ではないのだろうか・・・。

不可能なアイディアを可能にしてしまったCheskyら創業者3人のことだから、COVID-19の完全終息後には再び多角化を復活させて、きっとこの会社の成功を継続させるだろう。

1. アコー、短期レンタルプラットフォーム立ち上げ

2. 欧州委員会、排ガス90%削減モビリティ戦略

3. パンデミック禍のOYO

4. VIDEO: Despegar CEO                              

5. Webinar再現、2021年の回復のための旅行決済

6. スタータップステージ: WKND

7. Turismocity、FareCompare買収

8. VIDEO: 旅行データから戦略と方向性を得る

9. 2020年のベスト「私の足跡エピソード」

10. ブッキングのダイバーシティ                      

11. 収益パーフォーマンスとゲストインテリジェンスの融合

12. 航空業界変革への6つのテクノロジートレンド

13. モダンなホテル宿泊客の理解

14. VIDEO: 新現実 Mount Sinai Health System のDr. Erik Lium

15. アマゾンWebサービスの旅行ブランド回復支援

16. Webinarリプレイ:空港非接触決済

17. プラットフォーム近代化、何故今必要

18. VIDEO: Vizergy

19. 2021年のホテルテック

20. WEXのsNett買収が最終化

21. VIDEO:アジアは世界の旅行市場回復のモデルとなるか?

22. 2020年を生きたスタータップの4人のCEO

23. LHグループ、セーバーと新流通契約締結

24. InPhocusエピソード31 回復のための適切なシグナル

25. 直言:2020年の回顧

26. 2020年の新興企業への投資                        

27. 12月14日の週の資金調達記事

1. 2021年のSNS、ホスピタリティーのMVP

2. VIDEO: 2020年の旅行の会社の苦闘

3. ツーリズム団体の2021年の課題

4. スタータップステージ: SmartNomad

5. VIDEO: Expedia Group CEO Peter Kern

6. ボスピタリティーを変える3つの大きな考え

7. VIDEO: 旅行会社幹部とスタッフの危機打開

8. VIDEO: 何故デジタルトラベルがD&Iに失敗

9. ホテルの収益管理、狂騒の20年代が続く

10. 2021年法人旅行の 4つのトレンド

11. 観光組織の競争

12. InPhocusエピソード32

13. 12月29日の資金調達記事

  • HumanForest

  1. (TJ) ミレニアル、2021年にもRV車予約するだろう

  2. (TJ) トリアド、Reco完全立ち上げ

  3. ホテル経営者が注意する旅行者進化の3つのトレンド

  4. スタータップステージ:JetCamp

  5. VIDEO: Booking Holdings Glenn Fogel

  6. エアビー、緊急時宿泊施設NPO立ち上げ

  7. VIDEO: 投資家、旅行の成長機会に楽観

  8. グーグル、目的地・ホテル・パートナー回復救済ハブ立上げ

  9. 2021年、旅の注目 自律運転自動車と自然言語

  10. ウーバー自律運転自動車から撤退、AMAZONは実働開始

  11. VIDEO:航空流通に対するCOVID-19の影響

  12. どのようにレンタル在庫は成長するか

  13. Journeraのコネクテッド・プラットフォーム

  14. UA、空港でオンディマンドカスタマーサービス開始

  15. VIDEO: パンデミック行動の変化と機会への旅行マーケターの対応

  16. エアビー、木曜日上場

  17. エクスペCEO、世界最良トラベルプラットフォーム目指す

  18. COVID-19クリスマス、旅行トレンド予想

  19. 19. 回復急速化させるバイオメトリックデジタル認証

  20. 直言:オンライン旅行の“ベスト”の戦い開始

  21. InPhocusエピソード30 パンデミックの法人旅行スタータップは誰だ

  22. エアアジア、グーグル脅威に対抗

  23. Q&A: エアビー共同創立者、IPOを語る

  24. 12月7日の週の資金調達ニュース

  • Forter

  • Battleface

  • Finn

 
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記事の一部は、トラベルジャーナル誌(TJ)の隔週コラム「FROM THE WORLD/海外事情」に掲載しています。このサイトには、TJのコラムに掲載された記事以外の記事を、TJ発行日の3日遅れで掲載しています。

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