TD勉強会

旅行流通(Travel Distribution = TD)に関する世界のニュース集
 
新着情報

​2020年10月12日号 編集人コメント  NEW

「3. (TJ) 航空会社、電子健康旅券をテスト」が、COVID-19感染有無を証明するスマホのアプリが一部の航空会社の国際線でテストされていると報告している。最近では唾液から短時間で感染結果が判明できる技術が開発されている。これらのテックが世界の公的機関に承認され感染チェックのプロセスがグローバルの統一プロトコルとなれば、壊滅的な打撃を受けている国際旅行の回復に大きく貢献することになりそうだ。

IATAは9月22日、前年比92%にまで減少してしまった空の旅を少しでも回復させるために、航空機搭乗前の旅客の統一だった迅速、正確、アフォーダブルかつスケーラブルなコロナ感染検査システムの世界レベルの実施と展開を要請する声明(https://bit.ly/3lLrEiL)を発表した。“ノンコロナ”プルーフの提示で、航空便や宿泊施設やレストランなどの利用が可能になれば、旅行者は安心して国際旅行を再び始められる。

 

その国際旅行(インバウンド)収入減を補填するために多くの国の政府が、国内旅行を喚起するためのマーケティングを支援している。知っての通り、日本の官製“Go To トラベル” キャンペーンがその代表格のキャンペーンだ。目的地のDMOにとっては千載一遇のチャンスが巡って来た。DMOは、しっかりこの機会を捉えて、地元の観光資源の魅力を存分に宣伝し、より多くの旅行者を誘致する必要がありそうだ。

 

話は逸れるが、Go To イートは、「トリキ(鳥貴族)錬金術師」に悪用されている。明らかに制度に瑕疵が存在する。企画した農水省の官僚は、「飲食店が対処してくれると考えていた」などとしらばくれて制度設計の誤りを認めない。あるサイトは、謝罪もしないと怒っている。

 

またまた話は変わるが、先日「マイナポイント」の予約と申し込みに郵便局に二回も通った。そこに設置されている総務省が配置した端末を自分で操作するのだが、はてさっぱり分からない。郵便局の局員は、済まなそうに自分たちでは教えられない、端末を設置しているだけだと言う。スマホやPCも駆使して、やっと予約ができたが、自分の選んだクレジットカードをどうしても申し込め(紐付け)ない。正しいIDとPWを何回も確認して入力しても、システムは「間違っている」と繰り返すばかりだ。カード会社に直接電話して尋ねてみたら、自分のカードは“家族会員カード”であり、マイナポイントの対象外だと言うじゃないか。他に申し込める適当なカードの持ち合わせがないので、結局マイナポイント利用を諦めざるを得なかった。なんと使い勝手が悪いのか。そもそも利用者のことを考えたUIができていないのではないだろうか。これでは、せっかくのマイナンバーカードも普及しない。全国9万箇所に設置した端末の利用具合は、どうなっているのだろうかが気にかかる。

 

「21. VIDEO:企業のD&I」は『今日のその効果的なリーダーは、IQとEQ(= Emotional Intelligence Quotient=心の知能指数=他の人々を理解する能力と彼らと効果的に連携する方法)の両方のバランスを取る必要がある』と言っている。IQばかりが強くても、他人を理解するEQがなければどうしょうもない。

 

「11. VIDEO: 目的地は言葉だけでなく行動必要」は、『ニューノーマルに適応するために、観光業はより良く復興し、より持続可能にならなければならない(To adapt to the new normal, tourism must build back better and become more sustainable)』と言っている。業界の誰しもこれには全く異論ない。しかしこの中の3つの言葉、すなわち“より良い復興(build back better)”、“ニューノーマル”、“サステイナブル”のいずれも言葉だけが空虚に先行して、その内容がしっかり理解されていないばかりか実現に向けての行動もさっぱり起こされていないと糾弾する。最悪のケースでは、サステイナブルが“グリーンウオッシュ”(環境配慮をしているように装いごまかすこと)に使われているそうだ。

単にコロナ以前に復帰するのではなくて、市場の成長性についても経済指標によって判定するばかりでなく、平等と多様性(equity diversity)、生活の質(quality of life)、資源への影響(impact of resources)、生物多様性(biodiversity)を包含した新たな価値創造となるニューノーマルを目的地のコミュニティーが中心になって考えるべきではないかと提案している。社会や文化が大きく異なるので、目的地ごとのニューノーマルが必要となるからだ。ニューノーマル創造には、トラベルエコシステムの官民を併せた全てのステークホルダーの参加が必要であると説く。そして目的地のコミュニティーどころか業界の全てが、トラベルエコシステムの中で連合して協業して、この問題に真摯に取り組まなければいけないと訴える。パンデミックで生き残りが最優先となっている現状では、そんな暇はないとばかりに無視されてしまいがちとなる記事だが、これは正確に業界の現状を指摘していて良いことを言っていると思う。

2020年10月5日号 編集人コメント

AmazonとGoogleの旅行に関係する記事が掲載されている。

 

「3. (TJ) アマゾン、T&Aのバーチャルツアー開発」は、目的地でのツアーやアクティビティ(T&A)を体験するためのAmazon Explore(インビテーションオンリーβ版)がインドでローンチされたことを伝える。例えば60分のプラハのバーチャルツアーを85ドルで販売する。T&Aのオンライン旅行商品の売り手と買い手を仲介する両面市場(プラットフォーム)を構築する。コロナが蔓延してオンライン販売がますます増加しているこの時期のローンチは、まさに時宜にかなっているといえよう。これは、2019年5月にインドOTA Cleartripと提携したインド国内線航空券販売開始に続く第2弾のAmazonの旅行領域参入となる。その仕組みは公表されていないのでよく分からないが、Amazon Payでチケット料金を支払うと、Amazonが手数料を徴収し、そこから幾らかのキャッシュバックが顧客に還元される仕組みが採用されているようだ。

Amazonは、2019年10月にAlexa経由Amazon Payによる電気ガス水道・携帯・ケーブルTV料金などの料金支払いを可能にした。同年11月には、インドの映画チケット販売大手BookMyShowと提携してオンライン映画チケットの販売を開始した。これらのインドにおける一連の動きは、何を物語っているのだろう?業界紙にはAmazon Payの普及だと書いてある。Amazon Payをアジアで流行りの“スーパーアプリ”にする戦略だ。何故インド市場なのだろう?すでに競争が激化している先進諸国を意図的に避けて、10億人を超える世界最大級の人口を誇るインドでこれらの新しいオンラインツールのテストマーケティングを展開し、その実績と経験を踏まえた後に必要ならばファインチューニングして世界展開するつもりなのだろう。

 

一方Googleは、コロナで予約が伸びている短期レンタル販売を強化していると「14. グーグル、プライベートアコモデーションの早い回復観察」が報道している。GoogleのAPAC担当幹部が、WebinTravel Travel Zero.0 (9/28~10/1)で、コロナ発生後の旅行業界で見られるユーザの3つの傾向、即ち① 国境閉鎖や旅行禁止などの旅行規制に関する検索増加、② 健康と安全に関する情報集増加、③ 国内旅行意図の増加、を指摘した。そしてGoogleは、それらの傾向に対応して予約のキャンセルポリシーを強調するためにユーザインターフェイスを変更し、パートナーと協力して衛生イニシアチブの詳細を明らかにして、その上、以前は他の宿泊施設とブレンドされていたバケーションレンタルを独立した特定の検索に変更したというのだ。この記事には書かれていないが、Amazonと同様、Googleは密かにGoogle Mapをスーパーアプリにする戦略を有している。レストランから観光名所やT&AをGoogle Map検索し、それらのチケット購入や予約を可能にし、Google Local Guideで口コミを集め、Map検索を最適化するSEOならぬMEO(Map Engine Optimization)なる新語も作り出した。

 

IT巨人2社のこれらの動きに対して、「19. 直言:好むと好まざるに関わらずビッグテックが主導」は、コロナでオンラインショッピングがますます盛んになっているので『オンラインショッピングに慣れてきた消費者は、旅行の調査や予約のためにラップトップや電話に目を向けるようになるだろう。したがって、これらの大手テクノロジー企業の一部、特にGoogleと今週のAmazonが、旅行商品の開発に投資しているのは当然のことである』と言っている。この記事が言う通り、『旅行会社は彼らの先導に従わざるを得ない』のだろうか?

2020年9月28日号 編集人コメント 

最近、旅行のニューノーマルに触れる記事が目立つようになって来た。曰く;

① 法人旅行がZOOMなどのオンライン会議に取って代わり、

② 満タン給油なしで行って帰って来れる近場(田舎)のドライブ旅行が増え、

③ 短期レンタルの長期滞在販売が増加し、

④ リモートワークなど働き方改革を加速させ、

⑤ オンライン旅行が登場し、(例えば、箱根温泉芸者組合オンライン飲み会)

⑥ トラベルテックのキーワードがシームレスから“タッチレス”になり、

・・・旅行が、何か大きく変化していると感じる。

 

今週では、ほぼ全ての記事がコロナ関連の記事で埋め尽くされた。パンデミックの対策として;

•    クラウドでホストされるSaaSモデルを使用してシステムコストを削減しろ(目次2); 

•    オンライン会議と対面会議のための出張のバランスを最適化しろ(目次3);

•    業界の利害関係者の全てが一致団結協力しろ(目次4); 

•    航空会社は最悪の想定を含む4つのシナリオを検討しろ(目次13)、などと色々提案されている。

 

そして幾つかの企業のコロナ対策の具体例を紹介している。

•    クルーズが、コロナ対策の74の手順の推奨事項をまとめ(目次6); 

•    Uberが、通勤用の2 つのライドモデルを新設し(目次8); 

•    Booking.comが長期レンタル料金を設定し(目次9); 

•    EDI関連団体が、COVID-19対策と人種差別対策の同調を訴え(目次10); 

•    新興企業CitizenMが、モバイル市民(リモートワーカー)にオフィススペースと宿泊施設兼用の場所を提供し

    (目次15); 

•    Airbnbが、デジタルノマド向けの販売を強化し(目次5)、コミュニティーとの関係強化のための新たなポータルを立ち

      上げ(目次16)、取り消し手数料の見直しを行い(目次19)(多分に年内の上場に備えるためか・・・);

•    Klookが宿泊施設との双方向モバイルアプリを立ち上げ(目次1(TJ)); 

•    11月のPhocuswright Conference 2020を完全オンライン化する(目次11)。

海外事情 2020年 9月 28日号 
海外事情 2020年 10月 12日号  NEW

1. (TJ) CTM、Travel & Transportを2億ドルで買収

2. (TJ) ブッキング、国内旅行優先、コネクテッド戦略暫時棚上げ

3. (TJ) アマゾン、T&Aのバーチャルツアー開発

4. 新興企業ステージ:Sightseek、トラベルアドバイザーにギグ経済

5. ホテルロビーの最新セルフサービスPPEキオスク

6. ゲットヨアガイド、生き残り投資

7. ウーバーとエアビーの創業時の投資家向けピッチデック

8. 投資家、旅行スタートアップの支持者であれ

9. Domio幹部辞任

10. トラベルパークの法人旅行者新サービス

11. VIDEO: New Reality With・・・Kurt Ekert, CWT CEO

12. ホテル収入、旅行会社回復の触媒か?

13. 宿泊客、COVIDサーチャージに寛容

14. グーグル、プライベートアコモデーションの早い回復観察

15. 航空会社のアンシラリー収入半減

16. 私の足跡、エピソード44;  VolantioのAzim Barodawala

17. パンデミック下における航空流通

18. 2021年法人旅行需要大幅減少予測

19. 直言:好むと好まざるに関わらずビッグテックが主導

20. InPhocusエピソード24: 旅行スタートアップの最初の12ヶ月

21. ホテル、コロナによる最悪の事態

22. エクスペ、アゴダ、トラベロカ、イクシゴのコロナ後の機会と課題

23. 9月28日の週の資金調達

  •    KKday(台湾) $75M

  •    BusBud(加) $12M

1. (TJ) クルック、ライブ双方向モバイルツール開発

2. 旅行需要予測立たず、クラウドが頼り

3. 法人旅行のリセット、採算性向上5つのヒント

4. デルタ航空CEO、旅行部門の協力訴え

5. エアビー、デジタルノマド販売強化

6. クルーズのコロナ対策74手順

7. SITA、航空燃料削減支援

8. ウーバー、通勤客ターゲット

9. ブッキング、長期滞在料金設定

10. 平等・ダイバーシティ・包摂から見た旅行リスク

11. 2020フォーカスライト会議、完全オンライン化

12. 法人旅行とゲーミフィケーション

13. 航空会社、運営効率改善に立ち向かう

14. VIDEO: ブッキング・コムGillian Tans

15. シチズンM、リモートワーカー焦点

16. エアビー、新たなリソーシス立上げ

17. 私の足跡、エピソード43 Headout, Varun Khona

18. コロナはホテルのパラダイムシフトでない

19. エアビー、取り消し規則大幅見直し

20. 直言:ホテル経営者はテクノロジーにスマートであれ

21. 航空会社、デジタルと直販と少ない法人旅行を考える

22. トリップ、中国市場完全復活目指す

23. トラベルマーケターの需要獲得方法

24. 9月21日の週の資金調達ニュース

  1. (TJ) セリナ、リモートイヤー買収

  2. (TJ) Ciirus、ベッドバンク立ち上げ

  3. (TJ) 航空会社、電子健康旅券をテスト

  4. スタータップステージ:ホテルのL&F支援

  5. COVID-19 旅行のD&Iを毀損

  6. バケーション イノベーション、HSI買収

  7. アジアでライブストリームイベント活発

  8. 旅行Webサイト、UI改善

  9. VIDEO: バルセロホテルのCOVID対応

  10. Watch: 1995年~デジタル企業収入推移 

  11. VIDEO: 目的地は言葉だけでなく行動必要

  12. 航空会社とタッチレステック

  13. 旅行とデータ

  14. IATA、航空会社流動性悪化770億ドル 

  15. VIDEO: エクスペディア グループ

  16. 新興企業ステージ:短期賃貸口コミアグレゲーター

  17. VIDEO: アジアのトラベルビジネスの復活

  18. VIDEO:COVID-19のホテルと短期賃貸への影響

  19. 私の足跡エピソード45: FlixBus Jochen Engert

  20. 直言:サステイナブルトラベル

  21. VIDEO:企業のD&I              

 
旅行流通に関する世界の
ニュース集

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記事の一部は、トラベルジャーナル誌(TJ)の隔週コラム「FROM THE WORLD/海外事情」に掲載しています。このサイトには、TJのコラムに掲載された記事以外の記事を、TJ発行日の3日遅れで掲載しています。

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