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2024年 4月 第3週 の 編集人コメント

 

2. 旅行計画スタートアップ、成功しているのか?」が、今まで失敗の多かったタビマエの旅行計画段階で、ビジネスを成功させることができるようになったといっている。

 具体的に、「コンテンツ」「ユーザー」「製品(product)」「収益(revenue)」の4つの問題を並べて、それぞれの解決策を示している。

 このうち、「コンテンツ」については「生成人工知能に接続されたウェブサイトは、世界の旅行コンテンツにアクセスできるようになって(中略)世界最大の旅行会社が以前の優位性の100%を失ったと主張することさえできる」とまで言い切っている(「ユーザー」については、これまでと同様に大きな問題としている)。

 

この進化は、生成AIによるところが大きい。そして、Google Gemini(OpenAi GPT-4の対抗馬)による、Google TravelとMapsの統合が最初の旅行計画プロダクトになるだろうと予想する。

3月第5週の「10. Google、広告なし(今のところ)で生成AI旅行計画強化」と、今週の「6. Google、サステナブル旅行へ よりスポットライト」は、Googleが、今までのアルゴリズムに基づく検索応答から生成AIのLLMによる応答への切り替え開始を伝える。

 

3月第4週の編集人コメントで、「生成AIが、タビマエのファンネル内をすっかり機械化することになるだろう」と書いたが、この記事はそれを肯定しているようだ。

 

このほか必読は、「7. テックは完璧旅行を間近に実現するか?」だ。出張における完璧な旅行(Perfect Trip)の実現に向けた動きを概説している。Concurの共同創業者兼元CEOであるSteve Singhは、旅行者のデータが単一のリポジトリから引き出され、すべての旅行業者間で共有されることで、スムーズでつながった旅を保証する旅行が、今まで以上に可能になっていると考えている。彼はこの考えを実現するため、投資家グループとともに、Direct Travelを先月買収することを選択した。Singhの投資は、Spotnana、Troop、Centerなど旅行スタートアップに集中しており、Direct Travelは現在、Spotnanaの技術スタック、Centerの経費管理ソリューション、Troopのミーティングとグループ旅行計画プラットフォームを統合している。

 

このパーフェクトトリップとは、上記の「スムーズでつながった旅行」のことを意味しているのだろう。だとすれば、「コネクテッドトリップ」と同じ概念になる。

 

自分の過去の出張経験に基づいて、この「完璧旅行」を、旅行のコネクテッドポイントに沿って箇条書きしてみた。

(タビマエ)

    (1) 迅速容易な出張申請

    (2) 迅速容易な旅程の作成と予約手配

(タビナカ)

    (3) 何といっても旅の安全の保障

    (4) 手配した旅程のスムーズな実行

    (5) イレギュラー発生時の、素早い対応

(タビアト)

    (6) 迅速容易な出張費の精算

 

なるほど、(1)〜(6) がスムーズにつながってくれれば、完璧な旅行(出張)ということになるのか。

 それでは、観光旅行の「完璧旅行」はどうなるのだろうか? 2月第5週の「15. AI活用状況:Trip.com、AIアシスタントで『より良い世界のための完璧旅行』の実現を目指す」が教えてくれる。

 

これらの記事を読むと、「つながる」という言葉がキーワードになるかもしれない。

 「11. デルタ航空、新NDC計画でAccelyaやGoogleなど4社と提携」では、デルタ航空がサービス中心NDC開発で、Accelya、Google、IATA, Amadeusの4つをつなげて「ソリューションパートナー」を編成している。

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