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2024年 8月第3週 の編集人コメント

​ 旅行サブスクリプションの人気が近年高まっている。航空会社までが、このサービスを導入している。今週のニュース「5. Wizz Air、Caraveloと提携して乗り放題サブスクリプションを提供」が、週間閲覧数のトップになったことを考えると、これは多くの人にとって明らかに興味深いトピックとなっている。

 

確かに、動画配信のNetflix、U-NEXT、Hulu、Amazon Prime Video、音楽配信のSpotify、Apple Music、Amazon Music Prime、YouTube Musicなど、世界的に人気のあるサブスクリプションが存在する。このサービスは、動画、音楽、アニメなどエンタメ分野から、教育、健康、食品などさまざまな業界に広く拡大しているようだ。

 

日本サブスクリプションビジネス協会の「日本サブスクリプション大賞 2023年」では、1位に猫の見守りトイレ「toletta」が選ばれた。2位は海外向けおやつBOX「SAKURAKO」、3位には国産未利用魚を活用した「フィシュル」が並ぶ。

 

「こんなにはやり始めている」といわれても、需要は他に比べてそんなに多いわけでもなく(Netflixの顧客は世界で5億人超もいる)、利用頻度も少ないことなど勘案すると、航空便のサブスクリプションなんて、果たして採算が取れるのだろうかといぶかってしまう。それに、下手にサブスクなどを導入したら、フリークエントトラベラーである法人旅行者(つまり出張者)の上顧客のカニバリズム(共食い)が発生して、増収どころか減収が起きてしまうのではないだろうか。

とはいうものの、ハンガリーのLCCであるWizz Airのサブスクリプション開始のニュースを読むと、考えを改めなければならないかもしれない。

 

日本航空(JAL)は、2021年8月から11月にかけて、定額制宿泊サービス「HafH(ハフ)」と提携し、航空サブスクリプションサービスの実証実験を行った。 その後、2022年6月から2023年3月にかけて、JALの国内全路線(一部除く)を対象とした第2回目の実証実験を実施している。 2023年5月11日より、HafHのプラットフォーム上でJAL航空券の即時予約が可能となり、シームレスでフレキシブルな予約体験が提供されている。

 

3月第5週「9. 航空サブスクリプションは飛び立ち始めたのか?」でも、エアアジア、アラスカ航空、サウジアラビアのサウディア航空が、乗り放題の「All-you-can-fly」や、月額定額で一定数のフライトを提供する「旅行・マルチパスモデル」のモデルを開発しているといっている。

 

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